日本の山と住まいをつくる

杉と桧と住まいをつくる

日本の山と住まいをつくる

納入事例

コンセプト

このお住まいは、家族や訪れる友人がゆったり過ごせる「人情旅館」がテーマ。

リビングダイニングには大空間の吹抜を設けて、構造材の迫力を感じる空間に。天井も高く、開放的な空間にすることで、他にはないオンリーワンのお家とした。

また、回遊できる間取りにすることで、日々の動線にストレスが無い間取りにした。

和室は、家族空間であるLDKからは少し距離をもたせた配置で、柿渋の落ち着きある風合いにすることで、泊まる人がゆったりと寛げる設えにした。和室のウッドデッキから見るお庭も、日本庭園のような風情をもたらし、訪れる人の心を和ませる。

素材面では、天井・床といった内装材はもちろん、柱・梁などの構造材まで、三重県熊野産の良質な桧・杉材をふんだんに使用し、珪藻土や和紙などの自然素材にこだわった、心と体にやさしい家づくりを大切にした。

間取りも、素材もこだわった、やすらぎと温かさに満ちたお家となった。

(アート・宙 / 石田 友忠)

住まい手の声

家づくりを始める段階で、はじめて見たのがアート・宙。
その時の第一印象は、「空気感が良い」。間取りもその時の自分たちの中にはない発想の間取りだった。その後も、様々な建築会社・メーカーの家を見に行く中で、自分たちにとっての「家」をいろいろと考えた。
ほどほどの家を建てて住宅ローンを早く返済できる方が良いのか、それとも金額は高くてもこだわりの家を建てるのか、はたまたマンションが良いのか…
東日本大震災があったこともあって、鉄骨造が良いのかなど、構造面も、暮らしのカタチも考えた。


そうして考えている中で、アート・宙の家は他の会社の家と香りが違ったのが印象に残っていた。化学的なにおいがしなくて、いつまでも話を聞いていたいと思う空間だった。
他の会社の家では、早く外に出たいと思ったのに、それがなかった。色々見に行った結果、自分たちは木や珪藻土などの自然素材を使った家が良いと考えたときに、アート・宙しかないなと思った。

 

友人も多いので、気兼ねなく来てもらって、おもてなしができる家が良いという想いと、旅行に行った時のワクワク感を毎日感じられるような、どこにもないオンリーワンの家を建てたいという想いから、「人情旅館」をコンセプトに家づくりをした。
間取りはアート・宙の社長からの想いがこもった提案を採用して、障子や照明、2階の部屋から吹抜けを臨む丸窓など、こだわりポイントも実現した。和室も、柿渋を使用して、古民家風に仕上げた。お客様が泊まる場所だからこそ、ゆっくり寝てもらえるような空間にしたかった。出来上がっていたら、自分たちが寝る空間としても活躍した。

 

暮らしてみて、どこにいても家族を感じることができることや行き止まりのない回れる動線はとても良かった。この家に住み始めてから一日のリズムが変わった。早起きになったし、テレビもあまり観なくなった。特に子どもの表情が全然違って、いつも楽しそう。この家が家族を育ててくれている。

この先、子どもが独立し、巣立ってから夫婦2人になっても、暮らしやすい家だと思う。家族の移り変わりにも対応できる家だと感じている。

 

吹抜けの梁を見ているだけでもお酒が飲めるくらい、良い家だと思える。野地木材さんの工場を見学して、1本の木から柱や梁といった構造材は1本しかとらないということを目の当たりにして、自分たちの家では何本の木が使われているのかと考えたら、命の大切さを感じる。大事に使わないといけないと思える。まさに“命”を感じる家に大満足。

また、同じ製材所から木材を入れることで、木の出どころも分かって安心だし、色合いが揃っていることも良さのひとつ。三重県に住むのであればせっかくなら三重の木を使いたいと思えた。

空気も断熱層として使っているというエアパス工法や構造の良さに納得。

約20坪の大空間の吹抜でも、エアコン一台で大丈夫だった。

アート・宙は、社長を先頭に一つの作品を団結して創り上げるアーティスト集団。全力を尽くしてくれたことに心から感謝している。

木材仕様

構造材・端柄材

杉 桧

造作材

杉 源平上小、桧 上小

階段材

[踏板]杉  源平上小

[蹴込み]桧 上小

造作家具用材

杉 のじもくまのパネル(巾接ぎパネル)

床板

杉 源平生節(埋木) 巾150㎜×厚30㎜ UV塗装

天井板

杉  源平ム・上 巾105㎜×厚15㎜

デッキ材

杉 赤生節(埋木)巾150㎜×厚30㎜ ウッドロングエコ塗装

構造材から内装材まで、熊野の木を隅々まで使っていただいたお住まい。

住まい手ご家族にはのじもくツアーにもお越しいただき、完成して10年経った今でも仲良くさせていただいています。毎年年末には忘年会と称してこのお住まいに泊まりがけで遊びに行くのですが、一日を通して室内の温度の変化が少なく、冬でもあたたかい。子供達はこのお家に到着するとすぐに靴下を脱ぎ、裸足でかけまわって遊びだします。杉のフローリングの経年変化の様子も毎年チェック(笑)傷はありながらも無垢は無垢。家族の暮らしの歴史が刻まれた味わいとなっています。
冬の朝目覚めた時に心地よいあたたかさと杉床30㎜厚の温もりに絶大に癒され、体に優しい。つい長居してしまう、帰りたくなくなるお住まいです。

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