日本の山と住まいをつくる

杉と桧と住まいをつくる

日本の山と住まいをつくる

普光明寺寺務棟

納入事例

コンセプト

歴史あるお寺の増築棟として計画された。その歴史に敬意を払いつつも、一方では形骸化した様式の継承ではなく、未来へとつなぐ新しい寺院のあり方を探った。屋根は瓦ではなく熟練の職人による板金仕上げとし、また内部もまた大壁構造による現代性を取り入れながらも、随所には国産の天然木を用いることで、温かみと、どこか郷愁をそそるような親しみとを持たせている。

玄関の正面壁には熊野桧に鋸目を入れた羽目板を、また天井には熊野杉(白太/ 源平)を小幅に挽いた特注製材を使用した。和室の天井は曲面張りとしているが、実加工に工夫を凝らして頂き、光がなめらかに回り込む美しい曲面を実現することができた。

板材をいわゆる広巾ではなく小幅としたことで、今回のねらいの一つであった現代性や、未来へ継承すべき新しい木の使い方も同時に提示できたと感じている。(リオタデザイン / 関本竜太)

住まい手の声

美意識の高い住職ご夫妻とも打合せを重ね、今回の小幅板による天井仕上げには大変満足して頂き、「まるで芸術品のよう」とのお言葉を頂戴した。

木材仕様

天井板

[玄関・廊下]杉 源平ム・上 巾45㎜×厚11㎜

[和室]杉 白ム・上 巾45㎜×厚11㎜ 曲面仕様 特殊加工

壁板

桧 小幅板風羽目板 ム・上 巾100㎜×厚12㎜(2本溝)

杉の表情の見せ方や、曲面に張りやすくする為の加工形状など、関本様から提案をいただきながら製作した杉の小幅板。特殊なサイズでありながらも、なるべくコストを上げないような作り方を検討しました。
曲面仕様の羽目板の製作は、今回初めての試み。サンプルを製作し試行錯誤しながら加工形状を決めました。また白太で揃えたことでも美しさが増し、上品に仕上がった空間に感動しました。

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