日本の山と住まいをつくる

杉と桧と住まいをつくる

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奥出雲の家

納入事例

コンセプト

島根県の山間部、広大な農地を見渡す敷地にこの家は建っています。傾斜地であり勾配なりに細長い敷地形状だったので、それに合わせた切妻屋根のシンプルな躯体を土地の真ん中に配置しました。それはさながら山小屋のような佇まいです。
この地域は標高が高く冬は雪深いことから屋根付きの車庫が望まれました。また新潟などで見られる雁木造のような、庇のかかった外部スペースを道路側に設けています。ここは積雪のある日でも活用できる外部となります。

広間は床、壁、天井とも木材で仕上げてあります。手が触れる、足で踏む場所はできるだけ優しい柔らかい素材で仕上げたい。厚みのある無垢の杉材は人との相性が一番良いと思う。たくさん触ってたくさん踏みしめてもらいたい。

また広間の上方には建主にゆかりのある建築に使われていた床材を古材として使用しており、場所の記憶を継承することを意図しています。(中山建築設計事務所/中山大介)

住まい手の声

木材で囲まれた生活はとても清々しいです。空気が澄んでいる森の中にいるような、そんな気持ちよさがあります。夏はからっとしていて、冬も床は冷たくないので素足でいるのが普通になりました。

木材仕様

床板

杉 赤勝生節(埋木) 巾210㎜×厚30㎜

野地木材で加工できる最大巾210mmの、杉の赤身勝ちで製作するフローリング。
熊野でよくとれる大径木を活かした床板です。
この巾の広さ、また色合いを赤身で揃えると、張った時に素直にかっこいい。
私も自宅でこのフローリングを使っていますが、目には見えなくとも厚み30mmの足触りの重厚感、杉の温かさは本当に心地良く、日々の暮らしを豊かなものにしてくれていると実感しています。

撮影

中山大介

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