日本の山と住まいをつくる

杉と桧と住まいをつくる

日本の山と住まいをつくる

納入事例

Kant. WORK LOUNGE

設計

施工

SPEAC/古山涼  YASUSHI YAMANOI ARCHITECTS/山野井靖

コンセプト

【将来に向けてアップサイクルできる内装デザイン】

六本木駅前に建つ将来建替えが予定されている築51年のビル内にシェアオフィスを計画した。数年後に建物が解体へと向かう中で、シェアオフィスで働く人やそこでの空間、マテリアルが将来の移転につなげられるような仕組みを考えた。

家具・植栽・サイン・照明器具など多くのマテリアルは移設・再利用できるようにしている。例えば、ワークスペースの大部分を占める丸棒パーテーションは釘を使わずダボだけで組み上げた。丸棒は1本では自立できないが、連結して弧を描く・コの字型にして立てることでまとまったワークスペースを作る。国産桧間伐材を原料とするOSBボードは接着剤を使わず、規格サイズのままビスで固定し壁や天井を組んだ。将来的に出てしまう廃材については再び工場で細かく砕きOSBとして再生を予定している。照明は照度が必要な場所を中心にペンダントライトを垂らし、コードの余長を長くとった。移転後にコードを調整したり、吹抜けで使うことも可能とした。

他にも、解体で発生したタイルの廃材や、張替えたタイルの端材を利用してテラゾーのテーブルも作るなど、建設中の廃材を減らす工夫も取り入れた。

こうしたひとつひとつの小さなマテリアルは、少しずつ使う人の手に馴染み、将来の移転を待つ。将来に向けてアップサイクルできるオフィスを目指した。

(SPEAC/古山涼 YASUSHI YAMANOI ARCHITECTS/山野井靖)

 
【素材へのこだわり】

運営テナントと対話する中で生まれた「軽やかに、のびやかに、柔らかに」という世界観や空間イメージの実現が求められました。

カウンターの腰壁には桧の羽目板、靴を脱いで使用する床には桧フローリング、窓際のラウンジやエントランスホールの天井には桧の小幅板風羽目板を使用しました。また、小幅板風羽目板の自然塗料グレージュ色で丸棒パーティションやOSBの床、木製建具の框といった他の木部も塗装し全体を仕上げています。

肌触りがいいように面取りの寸法を調整していただいたり、曲面カウンターと直線カウンターが連続して見えるように実や溝の寸法を調整していただくなど、細かな部分まで相談に乗っていただきました。

自然素材を感じられる居心地のいいオフィスが実現できたと思います。

(SPEAC/古山涼 YASUSHI YAMANOI ARCHITECTS/山野井靖)

木材仕様

床板

桧 ム・上 巾120㎜×厚12㎜ プラネット塗装

天井板

店舗内桧 小幅板風羽目板グレージュ ム・上 巾100㎜×厚12㎜(3本溝)
[1階アプローチ]桧 小幅板風羽目板ブランジュ ム・上 巾100㎜×厚12㎜(3本溝)

壁板

桧 ム・上 巾40㎜×厚12㎜ 曲面仕様 特殊加工
桧 ム・上 巾40㎜×厚12㎜ 特殊加工

天井には桧 小幅板風羽目板の新色であるグレージュとブランジュを

ヨガをされるスペースには桧の床板と、桧材をたくさん使っていただきました。
曲面部分にも小幅の羽目板を張りたいというご要望をいただき、40㎜巾の小さな羽目板を製作。
曲面へ施工しやすいように、加工形状も工夫して作りました。

和風なイメージのある桧ですが、様々な仕様へ形を変え、軽やかに空間を彩る姿となったのを拝見し、とても嬉しく思いました。

撮影

Yikin Hyo (左上より9枚目まで)

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