日本の山と住まいをつくる

杉と桧と住まいをつくる

日本の山と住まいをつくる

納入事例

コンセプト

住宅で囲まれた旗竿敷地に建つこの家は、街中にひっそり佇んでいる。ご家族のご要望は、ご友人達が集まれる家、そして漆喰や木などの自然素材を感じられる家。

週末ご夫婦は趣味で卓球をされ、隣に卓球を練習するハナレを構えるこの家は、沢山の卓球仲間が家に出入りする。

そこで、まず玄関を閉じたスペースとせず自然と人を迎えいれるような開いたスペースにすること、そして何より皆んながワイワイと集まって、食事をしたり寛いだりと楽しく過ごせる居心地の良い空間を作ることをコンセプトに設計した。

 

日照環境から必然的に2Fがリビングとなり、1Fは各居室、2FにLDK、そしてロフトを設けた空間構成とした。

まず、玄関ポーチはベンチを設けることで友人達と話せるような憩いの空間にもなり、そこから見える植栽スペースに植えたアオダモの木は、吹抜けを通して2階テラスへ、そしてリビングへと繋がる。2階にあるリビングと玄関の憩いのスペースが吹抜けを通して繋がるように設計した。

また、皆んなが集まるリビングは、三角屋根の連続する美しい杉の梁が優しく包みこみ、リビングから繋がる小さなテラスの先に見えるアオダモの青葉や落葉していく様を毎年楽しみに、庭が無くても四季の移ろいをちゃんと受け止められるようにした。

 

壁は漆喰、床は檜と自然素材で囲まれた空間で、この家のために設計した大きなテーブルをご友人達と囲いながら、毎日の日々を楽しみ、素敵なお施主さまの生活にそっと寄り添うような家になってもらいたい。(安藤建吾設計事務所)

 

住まい手の声、暮らしの感想

のじもくツアーにも参加させて頂き、節のない綺麗な木材にするための林業の方の手入れであったり、乾燥などの加工段階を経て現場に運ばれてくることを教えて頂いて、より一層木に対する愛着も湧きました。

完成した家は本当に満足しており、家で過ごす時間が増えました。

いい匂いに包まれながら、床は気持ち良く、リビングでふと上を見ると梁が並んでおり、木目がとても綺麗だなあと思います。

住み心地はもちろん、素材を感じられるような設計をしてくださった設計士さんと、

それに応える綺麗な木材を揃えて頂いた製材所さん、精緻に組み立てて下さった大工さんなど、携わってくださった方に感謝しながら、一緒に歳を重ねていきたいなと思える家です。

木材仕様

構造材

[化粧垂木] 杉 化粧特一 長さ5M×巾180㎜×厚50㎜ 

[棟木]   杉 化粧特一 長さ4M×巾300㎜×厚105㎜ 

床板

[1階]杉 源平ム・上 巾150㎜×厚15㎜ 
[2階]桧 ム・上   巾150㎜×厚15㎜ 

階段材

杉 源平上小

外壁材

杉 源平ム・上 巾120㎜×厚15㎜ 面取り極小

デッキ材

桧 生節(埋木) 巾105㎜×厚30㎜

表しの化粧垂木は特殊寸法だった為、製材からスタートし製作。
お施主様には上棟後に工場見学にも来ていただき、原木から製品ができあがるまでの一連の工程を見ていただきました。
製材担当の職人には化粧垂木がとてもきれいだったとお話されていて、普段は直接住まい手の方と接することは少ないのですが、こうしてご感想などの声をお聞きすることでまた励みとなり、とても有り難かったです。
そしてお施主様にとっては木材の生産地が分かることで安心感が高まり、顔の見える家づくりの素晴らしさを改めて実感しました。

撮影

山内 紀人

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