日本の山と住まいをつくる

杉と桧と住まいをつくる

日本の山と住まいをつくる

納入事例一覧

元町の家

元町の家

納入事例

元町の家

設計

施工

トコロ 様

コンセプト

江戸時代まではいわゆる「海岸段丘」といわれる海岸線が続いていた三河湾の入り江の最終地点。
そんな時代の名残をとどめるちょっと高台の敷地に建つ 木の住まい です。
高台という敷地のため周囲からはよく見えます(計画時は竹林に覆われていましたが、住まい手の整備のおかげで見晴らしがよくなりました)。いつものようにこの敷地にどういう屋根をかけたら馴染むのかをイメージしつつプランニングを進めました。
住まい手の職業がエンジニアであったからなのか、計画当初より住まいの性能に関して、具体的な数値として共通認識を持つことが容易であったのは大変助かりました。


建物の形状はシンプルな矩形を基本とし、四季を通じた日照をシミュレートしつつ、どこにいても家族の気配が感じられ、それでいてゆるやかに区切りながら居場所を確保できる空間となっています。


素材はスタジオの標準仕様:産地のはっきりとした日本の山の木(熊野産)と左官壁


比較的大きな空間なので、自然の素材の見本市にならないように気を使いつつ、素材の質感を前面に出した生活空間となっています。(神谷建築スタジオ/神谷義彦)

住まい手の声、暮らしの感想

[床材について]
私にとっては実家を出て以来久しぶりの無垢床です。今のように湿度が高い日でも、さらさらで肌触りがよく、どこか懐かしいような気持ちになります。子供も無意識なのか、裸足が基本となり、どこにでも寝転んで遊ぶようになりました。親としてはこの床の気持ち良さがこの家の思い出の一つになり、今後の彼らの住生活につながれば良いなと思っています。


1Fの床材は、神谷様と相談して杉源平節無し(無塗装)を選択しました。無塗装のためか、軽く水拭きした際に杉の甘い香りがしてとても気にいっています。色合いに関しては、現在の源平でも色の移り変わりは緩やかで十分美しいですが、経年によりこの色合いがどのように変わっていのか、夫婦で楽しみにしております。


[構造材について]
nojimoku様と神谷様が協働で木配りいただくことは事前に知っていたので構造材も楽しみにしていました。就寝するとき、LDKにいるときに登り梁が目に入ると、写真で共有いただいた工程が思い出されます。作り手の顔がわかる住まいになって本当に良かったと感じています。
今回は良い材をありがとうございます。大切に使わせていただきます。

木材仕様

構造材・端柄材

杉 桧

造作材

杉 源平上小、桧 上小

階段材

杉 源平上小

床板

[1F] 杉 源平ム・上 巾120㎜×厚15㎜ 
[2F] 杉 赤生節(埋木)巾120㎜×厚15㎜ 

外壁材

杉 赤生節(埋木) 巾120㎜×厚15㎜ 本実・突付サネ長

軒天材

杉 赤生節(埋木) 巾120㎜×厚15㎜

壁・天井板

杉 赤生節(埋木) 巾120㎜×厚15㎜
桧 ム・上 巾105㎜×厚15㎜
杉 源平ム・上 巾60㎜×厚15㎜

縁台材

杉 赤上小

木塀

杉 源平生節(原板) 巾125㎜×厚16㎜

構造材から天井、壁、床板、階段などの造作材、外壁や軒天など、ありとあらゆる箇所に杉や桧材をふんだんに使っていただいたお住まいです。
1Fの床板には杉源平ム・上を。赤身と白太の両方が混じったフローリングですが、節がほぼなく落ち着いた印象です。リビングの壁には源平の節ありを使い、床との対比も楽しめます。2Fの床には赤身の節ありの材を使い、ガラッと違ったカジュアルな表情に。同じ杉でも、色味や節などによって多彩な雰囲気が楽しめます。


撮影

今西浩文

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